知識創造の道筋を探る:SECIモデル

原子力を知りたい
SECIモデルについて教えてください。

原子力マニア
SECIモデルは、知識創造のプロセスに関する理論モデルです。野中郁次郎らが提唱し、暗黙知と形式知が個人や組織間で変換されることで新しい知識が生まれるとされています。

原子力を知りたい
暗黙知と形式知の違いを教えてください。

原子力マニア
暗黙知は体験や勘に基づく主観的な知識で、言語化するのが難しいものです。形式知は文章や図表など、明確に表現された客観的な知識のことです。
SECIモデルとは。
「SECIモデル」と呼ばれるのは、原子力に関する用語ではなく、知識創造の理論モデルです。このモデルは、1991年に野中郁次郎氏らがハーバード・ビジネス・レビューに発表しました。
SECIモデルは、知識が暗黙知と形式知の2種類に分類され、それらが個人、チーム、組織の間で変換・移転されることで新しい知識が生まれると説明しています。変換・移転のプロセスは、以下の4段階に分かれています。
1. -社会化(Socialization)-:体験や観察を通じて、暗黙知を習得・伝達する。
2. -表出化(Externalization)-:暗黙知を概念や言語などの形式知に変換する。
3. -連結化(Combination)-:複数の形式知を組み合わせて、新しい形式知を創出する。
4. -内面化(Internalization)-:形式知を個人レベルで理解し、実践を通して暗黙知とする。
このサイクルを繰り返すことで、暗黙知は形式知に、形式知は暗黙知に変換され、より高度な知識へと進化していきます。
暗黙知と形式知の区別

知識創造の重要な側面は、暗黙知と形式知の区別を理解することです。暗黙知とは、個人に内在する知識であり、言語化や文章化することが難しいものです。経験や勘に基づいており、熟練者によく見られます。一方、形式知は、文章や図表など、明示的に表現され、容易に伝達できる知識です。マニュアルや教科書などの形式で保存できます。
知識創造の4つのプロセス

-知識創造の4つのプロセス-
野中郁次郎教授が提唱したSECIモデルでは、知識創造のプロセスは4つの段階で構成されています。
1.社会化経験や暗黙知を共有するプロセスで、対話や観察を通じて行われます。
2.表出化暗黙知を言語やシンボルに表現するプロセスで、執筆やプレゼンテーションを通じて行われます。
3.組合せ異なる知識を統合して新しいアイデアを生成するプロセスで、議論やブレインストーミングを通じて行われます。
4.内面化新しい知識を自分のものにして実践に活用するプロセスで、実験や反復を通じて行われます。
共同化による暗黙知の獲得

知識創造のプロセスにおいて、共同化とは、暗黙知を明示知に変換する重要なステップです。この段階では、チームメンバーは暗黙知を共有し、それを言葉や文書などの明示的な形式に変換します。
共同化は、チームメンバーが自分の知識を他のメンバーと議論したり、プレゼンテーションしたりすることで行われます。このプロセスにより、暗黙知が共有され、体系化され、組織の他のメンバーがアクセスできるようになります。この明示化された知識は、再利用や改善が可能になり、組織全体の知識基盤を強化します。
表出化による形式知への変換

表出化による形式知への変換は、SECIモデルにおける知識創造プロセスにおいて重要な段階です。表出化では、暗黙知を明確な形式知に変換します。暗黙知は個人の経験や勘に依存した知識で、言葉では表現しにくいことが多いです。
表出化により、暗黙知を言語化したり、文章化したり、図解したりして形式知にします。この形式知は、組織内で共有したり、蓄積したり、他のメンバーに伝えたりできます。形式知化された知識は、明確で体系化されているため、他者による理解や利用が容易になります。
表出化は、組織内の知識の共有と蓄積を促進し、知識の活用範囲を広げます。これにより、個人の暗黙知が組織全体で活用できるようになり、組織の競争力を高めます。
SECIモデルによる知識のスパイラル

SECIモデルによる知識のスパイラルにおいて、知識は暗黙知と形式知の2つの形態で存在します。暗黙知とは、経験や直感に基づく、言語化が難しい知識であり、形式知とは、文章やデータのように言語化された形で表された知識です。
このスパイラルは、暗黙知と形式知の間の変換プロセスによって駆動されます。まず、暗黙知は形式知に変換されます。これは、経験や洞察を文章化したり、データとして記録したりすることによって行われます。次に、形式知は暗黙知に変換されます。これは、理論やコンセプトを理解し、実際の業務に適用することによって行われます。
このスパイラルが継続的に繰り返されることで、知識が蓄積され、創造されます。形式知が暗黙知に変換されると、より深く理解され、応用力が高まります。逆に、暗黙知が形式知に変換されると、共有や活用が容易になります。このプロセスを通じて、組織は知識を効果的に管理し、イノベーションを促進することができます。