原子炉の圧力管とは?仕組みと特徴を解説

原子力を知りたい
圧力管とは何か教えてください。

原子力マニア
圧力管とは、クラスター型燃料集合体を収納し、一次冷却材が流れる耐圧管のことです。

原子力を知りたい
重水減速軽水冷却型原子炉でどのように使われているのですか?

原子力マニア
重水減速軽水冷却型原子炉では、燃料チャンネルを構成するカランドリア管の中に圧力管が挿入されています。圧力管とカランドリア管の間は炭酸ガスで満たされ、燃料棒から冷却材に伝えられた熱が減速材である重水の方に逃げないようになっています。
圧力管とは。
「原子力発電で使われる用語『圧力管』とは、燃料棒の束(クラスター型燃料集合体)を格納し、一次冷却水が流れる耐圧性の高い管のことです。日本の「ふげん」やカナダの「CANDU」炉のような重水減速軽水冷却炉では、燃料チャンネルを形成する「カランドリア管」の中にこの圧力管が挿入されています。圧力管とカランドリア管の間は二酸化炭素で満たされており、燃料棒から冷却水に伝えられた熱が減速材の重水側に逃げないように設計されています。「ふげん」では、ジルコニウム・ニオブ合金が圧力管の材料として使用されています。」
圧力管とは?

-圧力管とは?-
原子炉の圧力管とは、原子炉内の冷却材を高温・高圧で循環させるために使用される、耐熱性・耐食性に優れた金属の管です。冷却材は、原子炉内で発生した熱を回収して外部に放出する役割を担っています。圧力管は、冷却材を炉心から熱交換器や蒸気発生器などの機器まで循環させる経路を提供します。
構造と特徴

原子炉の圧力管構造は、厚みのある鋼管で構成され、原子炉内の冷却材を封じ込め、高圧を維持します。この管は、主循環ポンプと接続されており、冷却材が炉心を通過して熱を吸収し、蒸気発生器で蒸気へと変換されます。圧力管は通常、ジルコニウム合金で作られており、高い耐腐食性と中性子に対して透過性の低い性質を備えています。また、圧力管の内側には、燃料被覆管と呼ばれる薄い金属管が設置され、核燃料ペレットが収められています。この層状構造により、高圧冷却材から核燃料が効果的に隔離され、安全性を確保しています。
日本の新型転換炉「ふげん」における圧力管

日本の新型転換炉「ふげん」は、原子炉の圧力管の開発において重要な役割を果たしてきました。ふげんは、高速増殖炉用に使用される液体ナトリウムを冷却材とする転換炉です。この炉では、16本の圧力管が使用されており、その内径は約88mm、肉厚は約10mmです。これらの圧力管は、耐食性と耐放射線性に優れたステンレス鋼製です。
カナダのCANDU炉における圧力管

カナダのCANDU炉における圧力管
カナダ系のCANDU炉では、加圧重水炉(PHWR)が使用されており、加圧された重水を使用します。この炉では、圧力管が燃料チャンネルを形成し、核燃料を冷却するために重水を通過させます。CANDU炉の圧力管は、ジルカロイと呼ばれるジルコニウム合金で作られており、中性子を吸収しにくく耐食性に優れています。
圧力管は、燃料束を囲み、重水を循環させ、熱を吸収します。これにより、重水は高温高圧の蒸気になり、タービンを駆動します。CANDU炉の圧力管は、圧力容器を使用しないため、炉心からタービンまでの距離が短くなります。また、重水を冷却材として使用するため、軽水炉に比べて中性子吸収が少なく、天然ウランを燃料として使用できます。
圧力管の材質

圧力管の材質の高性能化や信頼性の向上は、原子炉の安全で安定した運転に欠かせません。原子炉で一般的に使用される圧力管の材質には、以下のものが挙げられます。
* -ジルカロイ(Zr合金)-優れた耐高温性、耐食性、および中性子吸収断面積の低さを持ちます。
* -Inconel(ニッケルクロム合金)-高い強度、耐食性、および耐クリープ性を備え、高温環境でも安定しています。
* -ステンレス鋼(SUS304)-耐食性が高く、加工が容易で、信頼性が高いことから、軽水炉の圧力管として広く使用されています。