原子力再処理施設UP-1の概要

原子力を知りたい
UP-1は何のために建設されたのですか?

原子力マニア
軍事用プルトニウム生産炉の燃料の再処理をするためです。

原子力を知りたい
いつからガス冷却炉の再処理施設として運転されたのですか?

原子力マニア
1976年からフランス核燃料公社によって運転されました。
UP-1とは。
「UP-1」は原子力関連用語で、再処理工場を表す。フランスは1958年にマルクールに軍事用プルトニウム生産炉の燃料再処理のためのUP-1を稼働させ、本格的な再処理がスタートした。1976年以降、UP-1はフランス核燃料公社(COGEMA)によってガス冷却炉(GCR)の再処理施設として運営され、年間400トンの天然ウランを処理した。1997年9月に運転を終了し、処理量は合計18,200トンに達した。その後、フランスは天然ウラン用のUP2(1997年1月に停止)、濃縮ウラン用のUP2-400(UP2-800に移行)、UP2-800、海外顧客向けのUP3、高速炉燃料用の施設を建設していった。
UP-1の誕生と目的

原子力再処理施設UP-1の誕生と目的
1960年代、日本は急速な経済成長を遂げていた。しかし、限られた国内エネルギー資源を抱える日本は、エネルギー安全保障の確保に迫られていた。そこで、原子力発電が注目され、1972年に原型炉「ふげん」が運転を開始した。
この「ふげん」で発生した使用済み核燃料には、プルトニウムなどの貴重な資源が含まれていた。この資源を再利用するため、使用済み核燃料からプルトニウムを回収する原子力再処理施設UP-1の建設が計画された。
UP-1の主な目的は、使用済み核燃料からプルトニウムを回収し、再利用することによって、資源の有効利用とエネルギー安全保障の強化を図ることだった。また、再処理によって生成される廃棄物は、地層処分によって安全に処分することを目指していた。
ガス冷却炉用の再処理施設としてのUP-1

原子力再処理施設UP-1は、ガス冷却炉向けの再処理施設として設計されました。ガス冷却炉は、原子炉の冷却材としてガスを使用するタイプの原子炉であり、日本の原子力発電所の一部に採用されています。UP-1は、これらのガス冷却炉から発生する使用済み核燃料の再処理を目的として建設されました。この再処理により、使用済み核燃料から再利用可能なウランやプルトニウムなどの核物質を回収し、資源の有効活用と廃棄物の削減を図ることが可能となります。
UP-1の処理能力と運転期間

-UP-1の処理能力と運転期間-
原子力再処理施設UP-1は、年間100トンの使用済み燃料を処理する能力を有しています。これは、年間約5基分の原子炉で発生する使用済み燃料量に相当します。また、UP-1は、過去約40年間にわたって安定して運転されており、再処理能力の維持と向上に貢献してきました。この安定した運転実績は、核燃料サイクルにおけるUP-1の重要な役割を支えています。
その他のUP再処理施設

その他のUP再処理施設
UP-1の他に、日本には2つのUP再処理施設があります。ひとつは青森県六ヶ所村にある「六ヶ所再処理工場」で、もうひとつは茨城県東海村にある「東海再処理工場」です。六ヶ所再処理工場は世界最大の再処理施設で、約70%の再処理能力を占めています。一方、東海再処理工場は比較的規模が小さく、事故の歴史があります。これらの施設はすべて、使用済み核燃料からプルトニウムとウランを抽出するために使用され、そのプルトニウムとウランは新型転換炉や高速増殖炉の燃料として再利用されます。
UP-1における再処理量の推移

UP-1における再処理量の推移
UP-1における再処理量は、稼働開始以降、変動してきました。初期には、年間約50トンでしたが、設備の改善や運転技術の向上により、徐々に増加していきました。1980年代半ば以降は、年間約100トンで安定的に推移していましたが、2011年の東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の停止に伴い、再処理量は大幅に減少しました。その後、2017年に再稼働しましたが、現在は年間約50トンで再処理されています。