褐炭とは?その特徴と利用

原子力を知りたい
褐炭について教えてください。

原子力マニア
褐炭は石炭の中では炭化が不完全な炭種で、水分や酸素が多く、重量当たりの発熱量が小さいです。

原子力を知りたい
褐炭はあまり利用されていないんですか?

原子力マニア
はい、高品質の石炭が豊富なことや環境保護の観点から石炭の利用規制が強化されているため、褐炭の利用はあまり進んでいません。
褐炭とは。
「褐炭」と呼ばれる石炭の分類があります。これは、石炭の中でも炭化が最も不十分な種類です。さらに炭化度の低いものとして亜炭、泥炭がありますが、日本ではこれらは石炭に含めていません。
世界では褐炭の埋蔵量が1兆トンを超え、石炭全体の約3分の1を占めます。しかし、無煙炭や瀝青炭と比べると、褐炭には水分と酸素が多く、重さあたりの発熱量が低くなります。そのため、火力が弱く、輸送の効率も悪いため、広くボイラや工業炉の燃料としては利用されていません。
そこで、褐炭を改良して発熱量を高める、またはガス化して合成燃料を作るプロジェクトも計画されています。しかし、日本には元々高品質の石炭が豊富に埋蔵されており、また環境保護の観点からも石炭利用の規制が強化されているため、褐炭の利用は進んでいません。
褐炭とは何か?

褐炭とは、褐色から黒色を呈し、泥炭よりも発熱量が高い化石燃料のことです。泥炭と石炭の中間的な性質を持ち、植物質が低温で堆積し、一部が炭化したものとされています。褐炭は、主に湿度が高く、低温の条件下で形成されます。その組成は、水分、揮発性物質、固定炭素、灰分で構成されており、水分含有量が他の石炭に比べて高いことが特徴です。
褐炭の特徴

褐炭の特徴は、その名の通り、茶褐色を帯びた外観にあります。他の石炭の種類に比べて、水分含有量が非常に高く、そのため熱量が低くなります。また、揮発性成分が豊富で、燃焼時には煙が多く発生します。さらに、褐炭は軟らかく、比重が低いという特徴があります。これらの特性により、褐炭は他の石炭の種類よりも燃焼しやすく、発電や暖房などの用途に適しています。
褐炭の利用

-褐炭の利用-
褐炭は主に以下の用途で利用されています。
* 発電褐炭は、火力が強く、安価な燃料として、主に発電所に使用されています。褐炭火力発電は世界中で広く行われており、特にドイツ、ポーランド、チェコなど、褐炭の埋蔵量の多い地域で多く採用されています。
* 産業用燃料褐炭は、セメント工場や製鉄所などの産業用燃料としても使用されています。その高い熱量と経済性が、重工業分野での需要を支えています。
* 家庭用燃料一部の地域では、褐炭は家庭用燃料として使用されています。特に、寒い気候の地域では、暖房や調理用の燃料として利用されています。ただし、褐炭は燃焼時に煙と灰を多く発生するため、家庭用燃料としては徐々に他の燃料に置き換えられています。
* 化学原料褐炭は、化学原料としても利用されています。ガス化や液化などの処理を経て、合成燃料や化学製品の製造に使用されます。特に、褐炭から抽出されるタールは、医薬品や染料の原料として使用されています。
褐炭の改質とガス化

褐炭は、多孔質で水分含有量が高い低品位の石炭です。 その性質上、そのまま燃焼すると煙が多く発生するため、利用に適しません。そこで、褐炭を改質して、より高品質の燃料に変換することが必要となります。
褐炭の改質方法には、主にガス化があります。ガス化とは、褐炭を高温・高圧下で酸素や蒸気と反応させて、合成ガスや水素などのガス状燃料に変換するプロセスです。この合成ガスは、発電や化学製品の製造など、さまざまな産業分野で利用できます。
褐炭の利用の課題

褐炭の利用には課題が伴います。その1つは高水分率です。褐炭に含まれる水分は30~50%にも達し、輸送や貯蔵が困難になります。また、褐炭を燃焼させるには、水分を蒸発させるために追加のエネルギーが必要となり、効率の低下につながります。
もう1つの課題は灰分率が高いことです。褐炭に含まれる灰分率は10~30%にも及び、燃焼後に大量の灰が発生します。この灰は廃棄物として処理する必要があり、コストと環境への影響が増加します。さらに、灰中に含まれる鉱物が大気汚染や健康被害の原因となる可能性があります。
さらに、褐炭の熱量値が低いことも課題です。褐炭の熱量値は約2,000~3,000kcal/kgであり、一般的に使用されている石炭(約4,000~8,000kcal/kg)よりも低くなっています。そのため、褐炭を使用するにはより多くの燃料を必要とし、コストと二酸化炭素排出量が増加します。