原子力用語解剖「塩基性岩」

原子力を知りたい
塩基性岩とはどのような岩石ですか?

原子力マニア
珪酸(SiO2)を重量含有率で45〜52%含む岩石またはそれらが変成されてできた岩石のことです。

原子力を知りたい
珪酸に基づく分類とはどういう意味ですか?

原子力マニア
化学で使用する塩基性、酸性とは異なる概念で、珪酸の含有率に基づいています。
塩基性岩とは。
火成岩の種類の一つである「塩基性岩」とは、珪酸(SiO2)が45~52%含まれる岩石のことです。また、変成作用によってできた岩石も含まれます。珪酸が66%以上含まれる岩石は「酸性岩」と呼ばれます。
ここで言う「塩基性」や「酸性」は、珪酸を基準にした分類です。化学用語としての「塩基性」や「酸性」とは異なるので注意が必要です。塩基性岩は一般的に黒っぽく、ウランの含有率が低いのが特徴です。例としては、玄武岩や斑れい岩などが挙げられます。
塩基性岩の定義

塩基性岩とは、主成分が塩基性鉱物と呼ばれるマグマから形成された岩石のことです。塩基性鉱物とは、鉄、マグネシウム、カルシウムなどの元素を多く含む鉱物で、苦鉄鉱や輝石などが代表的です。そのため、塩基性岩は一般的に緑色や黒色をしており、重くて硬いという特徴を持っています。地球の地殻の約60%を占め、大陸の安定した地盤や海洋底の岩盤を形成しています。
珪酸含有率

珪酸含有率は、塩基性岩を分類するための重要な指標です。珪酸は、ケイ素と酸素が結合した化合物で、塩基性岩中の珪酸含有率は、重量パーセントで表されます。
一般的に、珪酸含有率が低いほど塩基性は高く、高いほど酸性になります。玄武岩は、珪酸含有率が45~52%の最も一般的な塩基性岩です。一方、安山岩は珪酸含有率が52~63%とやや高く、流紋岩は63%を超える高い珪酸含有率を示します。
珪酸含有率は、塩基性岩の形成条件やマグマの進化過程を示す手がかりになります。例えば、珪酸含有率の低い玄武岩は、マントルに近い部分で形成されるのに対し、珪酸含有率の高い流紋岩は、マントルから長距離移動したマグマから形成されます。
酸性岩との違い

塩基性岩 と 酸性岩 の最も顕著な違いは、シリカ含有量にあります。塩基性岩はシリカをわずか 45% 以下しか含みませんが、酸性岩はシリカを 65% 以上含みます。このシリカ含有量の違いは、2 種類の岩石の別の特性にも影響を及ぼします。
例えば、塩基性岩は一般的に酸性岩よりも密度が高くなります。これは、シリカが少ないため、塩基性岩の鉱物はより緊密に配置されているためです。また、塩基性岩は一般的に酸性岩よりも色が濃くなります。これは、塩基性岩に含まれる鉄やマグネシウムなどの不純物が、酸性岩に含まれる鉱物よりも透過光を吸収するためです。
塩基性岩の特徴

塩基性岩の特徴は、その構成鉱物に顕著に表れています。塩基性岩では、フェルスパートイド(長石類)よりも苦鉄質鉱物(オリビン、輝石、角閃石など)が優勢に存在します。苦鉄質鉱物は、マグマがより低い温度で急速に冷却されたことを示しており、それに伴い、結晶が大きく成長する時間が十分ではありませんでした。また、塩基性岩のシリカ含量が低いことも特徴で、一般的には 50% 未満です。この低シリカ含量により、塩基性岩はマグマからより早く結晶化し、玄武岩や玄武岩質安山岩などのマフィックと呼ばれる岩石を形成します。
塩基性岩とウラン含有率

塩基性岩とウラン含有率
塩基性岩は、マグマが地表に達して冷却・固結したマグマ性の岩石の一種です。塩基性岩に分類される岩石は、玄武岩や輝緑岩などがあります。玄武岩は黒く緻密な質感を持ち、海底で広く分布しています。輝緑岩は緑色を帯びた結晶質の岩石で、陸上でも海底でも見られます。
興味深いことに、塩基性岩は一般的にウラン含有率が高いという特徴があります。ウランはウラン鉱石から採掘される金属元素で、原子力産業で核燃料として利用されています。塩基性岩はウラン鉱床の主要な母岩であり、世界のウラン資源の大部分が塩基性岩に由来しています。したがって、塩基性岩はウラン探査において重要な指標となっています。