エロージョン・コロージョンとは?

原子力を知りたい
エロージョン・コロージョンについて教えてください。

原子力マニア
エロージョン・コロージョンとは、流体による機械的作用と化学的作用が重なって材料に生じる腐食です。保護被膜が破壊されると腐食速度が上昇します。

原子力を知りたい
流体の種類によって損傷の度合いが異なるのですね。

原子力マニア
はい。液相のみの単相流、気相と液相の二相流、さらに懸濁固体粒子を含む三相流の順に損傷が大きくなります。
エロージョン・コロージョンとは。
「流体腐食摩耗」と呼ばれる原子力用語があります。流体腐食摩耗(Erosion-Corrosion、E/C)は、高速の流れにさらされた機器や材料に発生する腐食現象です。
E/Cでは、物理的な作用と化学的な作用が重なり、材料に深刻な損傷を与えることが特徴です。流れによる物理的な作用と化学的な作用により、材料表面の保護膜が摩耗、剥がれ、溶解することで、腐食速度が増大します。
流体は、液体のみの単相流、気体と液体の二相流、さらに固体粒子を含む三相流などがありますが、これらの中で、三相流が最も損傷を大きくします。
E/Cのメカニズムとしては、流体によるせん断力が材料表面の保護膜を物理的に剥離する「機械的剥離説」と、流体が保護膜の溶解を加速する「溶解加速説」が挙げられます。
E/Cにより生じた特徴的な損傷の一例を図1に示します。
エロージョン・コロージョンの定義

-エロージョン・コロージョンとは?-
エロージョン・コロージョンは、流体の流れと固体の表面の化学反応が同時に作用して発生する腐食現象です。この現象は、流体が固体の表面を侵食し、固体が溶解して流れ去られることで起こります。
通常、流体は固体の表面を単純に侵食するだけですが、固体の表面に化学反応を起こさせる成分が含まれていると、エロージョン・コロージョンが発生します。流体の流れにより反応生成物が表面から除去されると、新しい表面が露出してさらなる反応を引き起こし、腐食の進行が促進されます。
エロージョン・コロージョンの発生メカニズム

-エロージョン・コロージョンとは?-
-エロージョン・コロージョンの発生メカニズム-
エロージョン・コロージョンは、液体の流れによって金属表面に生じる損傷です。この損傷は、液体が金属表面にぶつかり、金属を溶かしたり削り取ったりすることで発生します。
エロージョン・コロージョンは、液体中に固体粒子が含まれている場合に発生しやすくなります。これらの粒子が金属表面にぶつかることで、表面の保護膜が破壊され、金属がさらに腐食を受けやすくなります。
また、流体の速度が高い場合や、金属表面が腐食しやすい材質の場合もエロージョン・コロージョンが発生しやすくなります。
エロージョン・コロージョンの影響因子

-エロージョン・コロージョンの影響因子-
エロージョン・コロージョンは、流体の機械的衝撃と、流体に含まれる腐食性物質の化学的影響が同時に作用することで発生する腐食形態です。この現象に影響する要因は数多くあります。
まず、流体の速度が重要です。流体の速度が高いほど、衝撃力が大きくなり、エロージョン・コロージョンも激しくなります。また、流体の腐食性も影響します。流体に酸や塩分などの腐食性物質が含まれていると、エロージョン・コロージョンが加速されます。さらに、流体の温度も影響します。温度が高いと、流体の腐食性が向上し、エロージョン・コロージョンがさらに深刻になります。
被覆材の特性も影響因子です。硬い被覆材はエロージョン・コロージョンに耐性がありますが、柔らかい被覆材は耐性が低くなります。また、流体の角度も重要な要素です。垂直に衝突する流体は、斜めに衝突する流体よりもエロージョン・コロージョンを促進します。
エロージョン・コロージョンの対策

エロージョン・コロージョンとは、金属表面が流体や気体による侵食と腐食によって損傷する現象です。この問題を解決するために、さまざまな対策が講じられています。
一般的な対策には、表面コーティングやライニングの使用が含まれます。これらのコーティングは、金属表面を侵食性物質から保護する障壁として機能します。たとえば、セラミックコーティングは、高温や腐食性環境にさらされる産業設備でよく使用されます。
材料の選択も重要な対策となります。侵食や腐食に耐性のある材料を使用することで、エロージョン・コロージョンを防止できます。たとえば、耐食性の高いステンレス鋼は、化学プラントや海洋環境での使用に適しています。
さらに、流体の流れを最適化することも対策となります。流体の速度や方向を変えることで、金属表面への影響を最小限に抑えることができます。たとえば、エルボやディフューザーなどの流体制御機器を使用して、流体の流れを調整できます。
エロージョン・コロージョンの応用例

エロージョン・コロージョンとは、機械的衝撃や流体の摩擦によって表面が損傷する現象です。この損傷は、特に産業機器や医療器具などの過酷な環境で使用される材料において問題となります。
しかし、このエロージョン・コロージョンがもたらす損傷メカニズムを理解することで、逆にその特徴を応用することも可能です。例えば、流体による衝撃を利用した研磨技術や、切削工具の刃先を摩耗させることでより鋭くする技術などがあります。さらに、医療器具の表面をエロージョン・コロージョンによって処理することで、表面積が増え、生体適合性が向上するという応用も期待されています。