電力小売託送制度とは?仕組みと種類を解説

電力小売託送制度とは?仕組みと種類を解説

原子力を知りたい

電力小売託送制度について詳しく教えてください。

原子力マニア

電力小売託送制度とは、電力会社が特定規模電気事業者などの発電した電気を自社送配電線を使って自由化対象顧客に送る制度です。

原子力を知りたい

特定規模電気事業者とはどのような事業者をいうのですか?

原子力マニア

経済産業大臣に届け出をしている、特定規模需要に応じた電気供給を行う事業者のことです。

電力小売託送制度とは。

「電力小売託送」という言葉があります。これは、電力会社が自社の送電線を利用して、大規模発電事業者などから発電された電気を自由化された電力需要家に届ける制度のことです。

大規模発電事業者とは、経済産業大臣に届出をして特定規模電気事業を行う事業者のことです(電気事業法第2条第1項第8号)。特定規模電気事業とは、ある程度の規模の需要に対応して電気を供給する事業のことです(同法第2条第1項第7号)。

小売託送制度を利用するには、電力会社と発電事業者が、託送供給契約と振替供給契約を結びます。託送の利用方法によって、電力会社と結ぶ契約内容は異なります。具体的には、需要地と発電地によって異なります。

電力小売託送制度の概要

電力小売託送制度の概要

電力小売託送制度は、電気を発電から送配電、小売までの4段階の事業を分離し、送配電を中立な事業者である送配電事業者が行う制度です。これにより、電力の継続的な安定供給や公平な競争環境の確保が目的とされています。また、送り届ける電気の品質が一定であり、送電網への接続条件なども一定であるため、事業者の参入障壁が低くなり、新たな事業者の参入が促進されるという効果もあります。

特定規模電気事業者とは

特定規模電気事業者とは

特定規模電気事業者とは、文字通り、ある規模以上の電気を供給する事業者です。電気事業法によって、発送電分離が義務付けられており、発送電事業者と小売電気事業者に分かれて電気供給を行います。特定規模電気事業者は、発送電事業者の中でも、一定規模以上の供給量を持つ事業者を指します。具体的には、年間供給電力量が500万キロワット時以上の事業者が該当します。

特定規模電気事業者には、送配電事業者や自家発電事業者などが含まれます。送配電事業者は、電気を送配電する事業者であり、自家発電事業者は、自社設備で電気を発電して供給する事業者です。これに対して、年間供給電力量が500万キロワット時未満の事業者は、一般電気事業者と呼ばれます。一般電気事業者は、地方の電力会社などが該当します。

接続供給契約と振替供給契約

接続供給契約と振替供給契約

接続供給契約とは、電力会社が送配電網への接続や電気の供給など、小売電気事業者が電気の小売業務を行うために必要なサービスを提供する契約です。小売電気事業者は、自社で発電設備を持たないことが多く、この契約により安定的に電力を供給できます。

振替供給契約は、小売電気事業者が発電設備を保有する場合に利用する契約です。小売電気事業者は自社で発電した電力を送配電網に接続し、顧客に供給します。ただし、需要変動などにより発電量が不足した場合には、不足分を接続供給契約の電力会社から購入します。これにより、安定的な電力供給を確保することができます。

電力小売託送制度の利用形態

電力小売託送制度の利用形態

電力小売託送制度の利用形態

電力小売託送制度の利用形態は、大きく分けて2種類あります。

1つ目は「一般送配電事業者(大手電力会社)経由」です。この形態では、電力会社が送配電線を保有しており、小売事業者がその送配電線を借りて電力を顧客に送ります。通常、この形態で電力小売託送制度を利用するには、電力会社と送配電契約を結ぶ必要があります。

2つ目は「自家用送電線を利用」です。この形態では、小売事業者が自社の送電線を保有し、それを利用して電力を顧客に送ります。この場合、送配電契約を電力会社と結ぶ必要はありませんが、自社の送電線を建設・維持管理する必要があります。

電力小売託送制度の仕組み図

電力小売託送制度の仕組み図

電力小売託送制度の仕組み図は、制度の流れを表しています。まず、発電事業者が発電します。次に、送電事業者が発電された電気を送電網を通じて各家庭や事業所まで運びます。送電網には、大手電力会社が管理する高圧送電線と、地域電力会社が管理する低圧送電線があります。

小売電気事業者は、送電網を通じて家庭や事業所に電気を販売します。顧客は小売電気事業者と電力契約を結び、電気の使用料を支払います。小売電気事業者は、送電事業者から送電網の使用料を支払い、発電事業者から電気を購入します。

送電事業者は、送電網を管理し、電気を安定的に届ける責任を担います。発電事業者、小売電気事業者、送電事業者は、それぞれ独立した事業者です。