ループ型原子炉とは?炉型の種類と構造

原子力を知りたい
ループ型原子炉とはどういう意味ですか?

原子力マニア
原子炉冷却材の循環系に基づいて分類される原子炉の炉型の1つです。ループ型は、炉心と反射体のみを原子炉容器内に収容し、熱交換器やポンプは外部に設置されている構造です。

原子力を知りたい
ループ型原子炉とタンク型原子炉の違いは何ですか?

原子力マニア
ループ型では一次循環ポンプや蒸気発生器が原子炉容器外にあるのに対し、タンク型ではこれらの機器が原子炉容器内に配置されています。
ループ型原子炉とは。
原子力用語で「ループ型炉」とは、原子炉の冷却水などの循環方式によって大別される原子炉の種類のひとつです。ループ型炉では、原子炉の容器内に炉心と反射体のみを収容し、一次循環ポンプや中間熱交換器(蒸気発生器)は容器外に設置されています。一方、「タンク型炉」では、これらの設備が原子炉容器内に収められています。
現在、発電用として使われている加圧水型軽水炉やガス冷却炉などはループ型炉ですが、高速増殖炉にはループ型炉とタンク型炉があります。
原子炉の炉型の種類

原子炉の炉型の種類
原子炉には、核分裂反応の形状と放射性物質の取り扱い方法によって、さまざまな種類があります。最も一般的なのは加圧水型炉(PWR)で、約60%の原子炉がこのタイプです。PWRでは、冷却材と減速材に水が使用され、加圧されて炉内の圧力を高めています。沸騰水型炉(BWR)も広く普及しており、PWRと同様に水を冷却材と減速材に使用しますが、冷却材を沸騰させて蒸気を発生させます。高温ガス炉(HTGR)は、黒鉛を減速材として、ヘリウムガスを冷却材として使用します。高速増殖炉(FBR)は、プルトニウムやウラン238などの核分裂性でない物質を燃焼させて、新たな核分裂性物質を生成するもので、将来の持続可能なエネルギー源として注目されています。
ループ型原子炉の構造

ループ型原子炉の構造は、原子炉本体に1次系、2次系、補助系の3つの系で構成されています。
* -1次系-
– 炉心原子核分裂反応が行われる領域で、核燃料集合体が配置されています。
– 冷却材熱を発生させる核燃料集合体から熱を運び出す液体または気体です。
* -2次系-
– 蒸気発生器1次系の冷却材から熱を受け取り、水を蒸気に変換します。
– タービン蒸気を受け取り、発電機の回転子を駆動します。
* -補助系-
– 冷却材の循環、制御、および安全機能を維持するための各種ポンプ、熱交換器、制御棒などの補助システムが含まれます。
タンク型原子炉との違い

タンク型原子炉との違い
ループ型原子炉とタンク型原子炉の最大の違いは、冷却材の循環方式にあります。タンク型原子炉では、冷却材は原子炉容器内に貯蔵され、直接原子炉炉心を通して循環します。一方、ループ型原子炉では、冷却材は原子炉容器の外で循環されるループシステムを使用しています。このループシステムは、蒸気発生器やポンプなどのコンポーネントで構成されています。
ループ型原子炉の利点は、炉心と冷却材ループを分離できることです。これにより、原子炉容器の破損時に冷却材が炉心から漏洩するリスクを軽減できます。また、ループシステムは、タンク型原子炉では難しい、事故時における冷却材の再循環を可能にします。
発電用で採用されているループ型原子炉

発電用として広く採用されているループ型原子炉 は、原子炉本体を冷却材を循環させることで冷却する方式です。この循環経路は、一次冷却系と二次冷却系の2つのループで構成されています。一次冷却系は放射性物質を含むため、炉心内で発生した熱を蒸気発生器と呼ばれる熱交換器に伝えます。蒸気発生器では、一次冷却系から受け取った熱を利用して二次冷却系の水を蒸気に変換します。この蒸気はタービン発電機に送られ、発電が行われます。このループ構造により、放射性物質を含む一次冷却系をタービン発電機などの外部機器から隔離することができ、安全性を確保しています。
高速増殖炉におけるループ型とタンク型

-高速増殖炉におけるループ型とタンク型-
高速増殖炉には、炉心構造の違いによって、「ループ型」と「タンク型」の2つの炉型があります。
ループ型は、炉心と冷却材の循環システムが分離されています。炉心は複数のループに分割されており、冷却材は各ループ内の熱交換器を通過して熱を回収します。一方、タンク型は、炉心と冷却材の循環システムが一体となっています。炉心は全体が単一のタンクに収められ、冷却材は炉心全体を直接循環します。
両方の炉型にはそれぞれ利点があります。ループ型は冷却材の漏えいを防止する構造が容易で、冷却材の交換も容易です。また、炉心設計の自由度が高く、出力増大や燃料の多様化に優れています。一方、タンク型は構造が単純で、運転や保守が容易です。また、冷却材の温度と圧力が炉心全体で均一であり、燃料の焼損率を低く抑えることができます。